衛星データの社会実装の加速を目指し、Tellusの基盤強化のための研究開発事業を本格始動
News株式会社Tellusは、令和4年度第2次補正予算「中小企業イノベーション創出推進事業」(応募テーマ名:衛星リモートセンシングビジネス高度化実証)※1において、株式会社New Space Intelligence(NSI社)とともに採択されました。今年度から本格的な研究開発に着手します。現在、衛星データごとに仕様が異なることや衛星データを検索する際に専門知識が必要とされるなど、ユーザが必要な衛星データにたどり着くことが困難です。これらが、衛星データを活用した社会課題の解決および衛星リモートセンシング市場の創出にとって課題となっています。
これらの課題に対応すべく、衛星データプラットフォーム「Tellus」が保有する様々な衛星データを活用の上、NSI社が研究開発する異なる衛星データ同士を調和させる「ハーモナイズ化」技術を実装し、ユーザにとって、より利用しやすい衛星データ「Analysis Ready Data (ARD)」※2を提供するための研究開発を実施します。
また、専門知識が必要である衛星データの検索については、大規模言語モデル(LLM)技術などを活用の上、より簡単に衛星データを見つけることができる環境をTellus上に実装すべく、研究開発を実施します。
研究開発の詳細は以下の通りです。
1.Tellus基盤の活用と衛星データのハーモナイズ化推進
NSI社が開発したキャリブレーション技術※3を応用し、様々な衛星画像を、時系列に補完し合うため、センサーごとの特徴、衛星ごとに違うバンドの波長域、大気の状態による見え方の違いを考慮し、複数の衛星データを、あたかも1つの衛星データであるかのように連携させるハーモナイズ化技術を実装します。
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2.グローバルインデックス※4の構築
ハーモナイゼーションされた衛星データと信頼性評価・検証を踏まえた構築手法により、衛星データを利用した信頼性の高いグローバルインデックスを構築します。
3.生成AIによる検索機能などの実装
生成AIと大規模言語モデルとの組み合わせにより、必要な衛星データを自然言語で検索できるようなモデルの研究開発を行います。
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これらの研究開発を通じて、社会課題に対して衛星データがより多く利用される世界を目指します。
※1 令和4年度第二次補正予算「中小企業イノベーション創出推進事業」の採択結果について https://www.meti.go.jp/information/publicoffer/saitaku/2023/s231020001.html
※2 Analysis Ready Data。即座に解析・分析に使用できる前処理済みのデータ
※3 地球観測衛星が観測する衛星画像には、ノイズが入っていたり、センサーの姿勢や方向、地球の自転などの影響で画像が歪んでいることがあります。これらのデータの歪みを補正し、ノイズを除去してデータを校正する技術のこと
※4 高い信頼性を持ち、頻繁に更新される土地被覆データなどの情報を指す。このインデックスは、経営戦略や課題、また企業のESG取り組みなど、財務的な数値以外で表現される空間情報を示すもの